電話越しの君へ


綾瀬の今の立ち位置は中途半端すぎる。



だったら、完全に7組になるよう仕向ければいい。



そしたら後は、俺は本番全て間違った解答をマークするだけでいい。



そうしたら



こいつともう一年、
一緒にいられる。



……気付いたら、絶対出なそうな分野を丸で囲んでいる自分がいた。






「今日、遅くまで付き合ってくれてありがと」



家の前まで送ってやると
綾瀬はにっこりと笑って俺を振り返った。



その笑顔に
言いようのない罪悪感。



目を合わせてらんなくて
つい俯く。



「いーよ、別に。
いつも電話で話聞いてくれてる御礼」



そう返すと綾瀬は少し微笑んだ後でふと呟く。



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