電話越しの君へ
試験が終わった日、俺は綾瀬に電話をかけた。
案の定、俺のヤマかけはことごとく外れたらしい。
俺が全部悪い。分かっててやったからだ。
なのに綾瀬は責任感じさせちゃって申し訳ないなんて言う。
素直で、誰より優しい、俺の大好きな女。
「それよりさ、俺、そろそろ告ろうかなって思うんだよね」
テストの話題を振り切って俺は告げる。とにかく、それを予告しておきたかった。
そしたらきっと、俺が告白したとき綾瀬は驚くんじゃないかって思った。
「私のことだったの?」なんて言って喜んでくれる。
そんな素敵な嘘を仕掛けたかった。
きっと今までの嘘全てを帳消しにしたかったんだ俺は。
だから、罰が下った。
『え……?』
返された言葉は驚きより失望に近く感じた。