空白の時間=友情>愛情

悪夢

キャッチボールしたあの日のオレは幸せだった。

少なくとも卒業まではこの幸せが続くと信じていた。



男同士だって関係ない。

好きなものは好きだ。

異性にも興味はあった。

オレはバイセクシャルなのかな?

男に惹かれたのは、賢二だけだ。

賢二がカミングアウトしなかったとしても、オレは賢二を好きになっていただろうか?



この頃のオレは夜中、勉強の合間にシャープペンシルを回しながら…賢二は何してるかな?とよく考えていた。

アイツもきっと頑張ってるさ!



―ナオ、ナオ…。
た…す…け…て…ナオ…。


賢二は夜が嫌いだった。



深い闇の中をひとり、さまよい続ける夢を見るから―。
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