俺だけのお姫様
学校でもお姫様

2年1組


学校に着いたのは、始業十分前だった。
とにかく、間に合って良かった。

俺はともかく、もし渚まで遅刻なんかしたら、間違いなく殺されかねない。

渚は、学校でも人気者。
渚を狙っている男子は学年を問わず、数え切れないほどだ。

俺たちの白鳥渚を独り占めした‥‥なんて言われたりしたら、先輩を含む全校男子を敵に回すようなもの。

だが事実、幼なじみという関係のおかげで、少なくとも登校時間は渚を独り占めできる。

周りの奴らより、一歩リードした感があり、ちょっとだけ優越感があるのも確かだった。

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