嘘から始まる恋
第4章
冷たい王子様
「…なんでいんの?」
「あ、あの…まだ一ヶ月経ってないから…その…」
何て言えばいいのかな。
勢いで成瀬くんを迎えに行ったはいいけど、足も治ってるし迷惑だったかもしれない…。
どうしよ、言葉が見つからない。
「…ふ〜ん」
不機嫌そうに言うと成瀬くんは歩きだした。
私は慌てて追い掛けるが、成瀬くんは黙ったまま。
やっぱり来なきゃ良かった?
でも諦めたくない。