嘘から始まる恋



「お、お昼休みも会える?」


成瀬くんの背中に頑張って声をかける。


私、多分、顔が真っ赤になってるだろうな。



「なんで?」


「えっ?」


「どうして昼休み会いたいの?」


ジーッと私の目を見てくる。


それと同時にドキドキが激しくなってくる。



「…その、成瀬くんが…」


どうしよ…。


何て言えば来てくれる?


好きだからって言ったら来てくれなくなるよね?



「…行かない」


なかなか話さない私にそう言い捨て、さっさと学校へと行ってしまった。



「ちょっ、成瀬くん…」


一人で先に行かなくてもいいじゃん。



そんなに私嫌われちゃったの?



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