嘘から始まる恋



「明日から学校行けるわね」


「本当!?やった〜」


この三日間、暇過ぎて死ぬかと思った。


ってまぁ、熱に唸されてたんだけど。



「あんたそんなに学校好きだったの?」


少し驚くお母さん。


好きっていうか、純ちゃんに会いたいんだもん。



「ちょっと買い物行って来るから寝てなさい」


「はーい」


バタンとドアを閉め、お母さんは晩御飯の買い物に行ってしまった。



明日から学校か〜。


純ちゃんにノート写させてもらわないと。


裕也くんにもおんぶのお礼言って、で〜…ん?



「思い出した!!成瀬くん!!」


ヤバイ!!


成瀬くんのことすっかり忘れてた!!


熱って恐ろしい…。


あんな意地悪な人を忘れさせるなんて。



どうしよ、連絡した方がいいのかな!?



あー…でもいいや。


明日謝ろう。


面倒臭いや。



そしてそのまま眠りに就いた。



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