年下の彼氏
それから何度か、

バイトに励んだ。

しかもこれまでになく一生懸命に!

あたしのバイト代はうんと上がったけど

どこかでつっかかるものがあった。

あの悪ガキには会うことはなかった。

あたしのローファーは無事に買うことが出来た。

毎日ぴかぴかの靴でここまでの道を歩んでくる。





−その悪ガキ、絶対菜月に会いにくる。


時々桃子は大予言を始める。

当たり具合はぼちぼち。

でも今回の予言はハズレ。

きっと冗談でしかなかったんだ。

あいつはただあたしをからかっただけだ。


ほんっっとに最近のガキは…。

ふうっと息を吐いてまた働く。

仕事の内容も身についてきた。



花瓶が置いてある本棚。

あたしの今1番ハマってる本がある。

仕事終わりに読むのが習慣になってきた。



< 32 / 86 >

この作品をシェア

pagetop