オレンジ色の校舎
「あたしも行く!人数がいた方がいいでしょ?」
それは楓ちゃんだ。瀬川くんへの下心じゃないかな?と思ったけど軽率な考えじゃないみたいだ。
そして、そわそわしながら1日を過ごして放課後を迎えた。ホームルーム終了と同時にみんなで教室を飛び出した。
「……何だコレ」
トシさんの病室に着くと、一馬くんが目を点にしてあたし達を見つめた。
「……ここは高校生のたまり場じゃねーぞ?」
「わかってるよぉ!カズと親父さんが心配だったんだよっ」
「うわっ、くっつくな!」
たっちーの抱きつく攻撃は一瞬で終わり、張り詰めた空気を和らげてくれた。
病室にぞろぞろと高校生がいる中に昨日の医者が来た。看護師とトシさんの容態を診ながら、
「一馬くん、俊幸さんは若い世代の友人が多いんですか?」
と笑っていた。違いますって、と一馬くんは小さく笑った。
「浅井くんって結構トシさんにそっくり」
『また1時間後に』と医師達が退室した後に麻衣が呟いた。