オレンジ色の校舎
「早く意識が戻るといいね」
「うん。不安だよ…」
「あたしも。初対面の人なのに、こんなにも心配だよ。人間って不思議だね」
本当に…不思議だよ。初対面の人でもいつの間にか仲良くなっていって。
それから特別な感情を抱くようになって、最初の時みたいに接することが出来なくなる。
「……あたし、みんなの飲み物買ってくる。何でもいい?」
「あ、うん」
ゆったりルームから楓ちゃんの姿が消えた。あたしと瀬川くんと一馬くんの3人きり。
正確に言うと、起きてるのはあたしと瀬川くんだけだけど。しかし数分後、瀬川くんが口を開いた。
「…浅井」
「は、はい?」
「カズの親父さんのことが落ち着いたらさ…」
壁にもたれながらあたしを見つめる瀬川くん。微かにあたしの胸は高鳴る。
「浅井に報告したいことがある」
なぜたがわからないけど、胸騒ぎがした。ドキドキが収まらずに、全身の血の巡回が速くなる。