オレンジ色の校舎
「もう、可能性があるのか不安になってきた」
初めて聞いた、一馬くんの弱音だった。
「こんなに待ってるのに、目を覚ます気配が全くない。もう…無理なのかも」
パシッ
「か、一馬くんのバカッ!」
「ってぇ。何すん…」
「ふざけたこと言わないでよっ。トシさんは頑張ってるんだよ!心臓も動いてるんだよ!?」
「だけど、まだ意識は…」
「それでも一馬くんの元へ帰ろうと必死なんだよっ。一馬くんが1人にならないように、一馬くんの将来を見守るために…」
次第に言葉が消え、代わりに感情のセーブが効かずに涙が溢れだした。
「か、ずま、く…んの…」
「……わかったから、もう泣くんじゃねーよ」
ぎゅう…
一馬くんは、優しく温かくあたしを包み込んでくれた。告白された時とは違う、安心する腕。
「……怖いんだよ。親父が消えちまったらどうしようって…」