six bottle
メボウキの家と図書館は山を挟んで立っている。図書館と山の影にあるから…。日が当たらないし、山の窪みにあるからさらに陰気が増している。
まぁ授業も意地悪な質問にめんどくさい宿題ばかり出すから皆嫌ってるけど。私も苦手…。

三人でメボウキの家に行く。
ノックをするが返事なし。仕方なく、図書館に行く。図書館の管理もメボウキがしてるから…。


鉄の扉に白無垢の丸太の扉を開ける。

ぎぃーと図書館に扉を開く音が響く。

「誰だ?」

とホコリまみれになったハゲ頭を払いながら梯子を降りてくる。メガネがずれてる…。


「えっと…。メボウキ教授、お客様をお連れしました。」

「客?」

ほらきた。あの目…。いかにも怪しいやつ的目線で隅々チェックする。

「メボウキ教授…。お初にお目にかかる。タイム・ヤルと申す。スイオレンの町から旅をしてきました。魔法薬の種…。古文書を探しています。」

メボウキのこめかみがピクリと動く。

「禁書物と知っていて言っているのかね?」

「禁止書物とは…。何故?」

「政府が決めていることに知らなかったと?レプリカならあるから探しなさい。」

皆でホコリをかぶって本を探した。

やっと見つかったのにタイムは浮かない顔をしている…。

私も読んで見たけどまるでつまらないメボウキの授業そのままの内容だった。


その頃、外は暗くなり。
闇に紛れて黒い固まりが向かっていた。




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