Rainy Days


適度な疲労と寝心地のよいシーツの感触にウトウトと微睡んでいた俺を起こしたのは携帯のバイブの音だった


安心しきって無防備に寝ている凪を起こさないように携帯をとる


……俺も進歩したな


女を気遣うようになった自分に少し笑えた


それでも振動と音は伝わるわけで―…


『…ん…電話…?』


微かな身じろぎの後、凪が少しかすれた声で起き上がった


「メール。紘一さんから」


後ろに片手をついてカチャカチャと返信を打つ


『……紘一さん…なんて言ってるの…?』


「明日、俺の親父と会食の予定だから俺も来いってさ」


男ばっかり集まって食事だなんてむさ苦しい…


『…そっか…』


凪は安心したようにホッと息をつき、再びベッドに沈んでいった



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