キミがすき
トントン

「は、はい…!」

ガチャ

返事をするとエプロンを付けてルンルンなお母さんが来た。

「大樹君、茉央、そろそろご飯にしましょう。
大樹君、ご飯食べてってね♪」

お、お母さん……
目がハートになってるよ………。

だ、大兄ちゃんは…何その爽やかな笑顔は!
あの腹黒さはどこへ!?

「ありがとうございます♪」

「じゃ、じゃあ先に下に行ってるからね///」

ガチャ……バタン

「おい、茉央。」

「……………なに?」

「俺、ご飯食べたらすぐ帰るけどちゃんと宿題、しろよ(笑)

もし…どうでも分からなかったら窓叩け。
ほとんど部屋にいるから。」

まぁ、いっか。
大兄ちゃん…教え方神並に超上手いし…
わかりやすいし…
………大兄ちゃんだし。

「うん………。」

ん………!?
“大兄ちゃんだし”って
私…何考えてんの!?
あの大兄ちゃんだよ!?
悪魔みたいな……
意地悪な……


「じゃあ、行くぞ。」

そう言って先に部屋を出て行った大兄ちゃんは優しく見えた。

一体どちらが本当の大兄ちゃんなんだろう………。

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