キミがすき
「…この俺様が教えてやろうか……?

“こういう”本に書いてあるようなこと。

1から手取り足取り体に教えてやるよ…(笑)」

ベッドの上にいたくせにいつの間にか私の背後に来ていて耳元で囁く大兄ちゃん。

嫌なのに…体に力が入らない…!

「や……やめて…ッ!」

必死に声を出すが、その大きさは思っていた以上に小さかった。

後ろから抱きしめられた。
力が…入らない……!

「なぁ…茉央……?」

「い…や…ぁ……。」

気づいたら、私の目からは涙が溢れ出ていた。

それに気づいた大兄ちゃんは急に慌てだした。

「わ、悪かった…!
だから、泣き止んでくれ……なぁ?
大兄ちゃんが悪かった…。
茉央ちゃん、だから…泣かないで?」

大兄ちゃんだって…。
自分で言ったよ(笑)
すごい慌ててる…。
でも不思議…
だんだん顔が笑ってきた。

「よかった…泣き止んで。」

「な、泣いてないんだから…!」

急に恥ずかしくなった私は手で顔を覆うようにして隠した。

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