ひみつのはら

 だけど、あたしはチラリと振り返った。

 少し気になった。たっくんが。

「たっく~ん、次行こ~っ!」

 たっくんは駆けていた。友達の元へ、その友達のお母さんの元へ。

 あれ?

「こっちゃん?どうかした?」
 
 みゆきちゃんの声にハッとする。いけないけない、待たせちゃってた。

 だけど、やっぱり気になる。



  たっくんの親は、どこ?



            ♪

 気付いたら、辺りは暗くなって来ていた。

「そろそろお土産屋さん行こうか」

 みゆきママの声で、楽しい時間の終わりを知る。

 今日、色んなことを考えた。

 嫌な気分にもなったし、怖い思いもした。

 でも、そんなことよりずっと―――楽しかったことの方が多かった。

「こっちゃん、何買おうか」
 
 そう思えたのはきっと、このみゆきちゃんのおっきな笑顔のおかげ。

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