ひみつのはら

 その声を聞いて、あたしは知ったんだ。

 みゆきちゃんが言ったこと。

 あたしと同じように人と話すのが苦手なたっくんが、笑いかけたこと。

 あたしの緊張がゆるんだこと。



   しげるくんも、あたし達とおんなじなんだって。

             ♪

 それから時間になって、あたし達はそれぞれの教室へ向かった。

 いつもはさっちゃんやたっくん達と、のんびり向かうあたし。

 でも、今日は違うよ。

 ちゃんと確かめたいんだ。しげるくんのこと。

「ねぇ、しげるくんってさ……あんまり話さないよね?」

 まずはたっくんに聞き込み!

 元々ピンときてたみたいで、たっくんは小さく溜息を吐く。そして。

「何をするつもりか……まぁ、予想できなくはないけど……。そっとしといてあげれば?誰にだって、秘密にしてたいことはあるんだし」

 な……なに大人ぶってるんだ?このチビは。

「そりゃあるだろうけど、あたしは訊いただけじゃん!てゆーか、その言い方からして……たっくん何か知ってるんだ?」

 ぎくっとしたようにふいっと向こうをみるたっくん。

 あたしは知ってるぞ。たっくんは都合が悪くなるとそうする癖があることを!

「しげるくんって、何かあって話さないの?何があったの?」

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