不器用な僕たち
邪魔者?
なんのこと?
理解に苦しむことを相変わらず平然と言ってのける雅人にきょとんとしながら、私は雅人をベッドの上から見送った。
しんと静まり返った病室。
入院するのも初めてで、心細い。
涼ちゃん……、次のオフはいつなんだろう。
あたしが事故に遭った翌日がオフで、こっちに帰って来るって言っていたのに。
会えるはずだったのに……。
結局、あたしの不注意で台無しになってしまった。
ICUで意識が戻ってから、一度も涼ちゃんに会っていない。
ツアー中だから会えるわけがないって分かっているけれど……。
涼ちゃん……会いたいよ。
病院の消灯時間は噂には聞いていたけれど、本当に早かった。
まだ全然眠くないのに、強制的に電気を消される。