*クリスマスのキセキ*
「あたし、F☆高の一年、雪田羽未(ゆきたうみ)よろしく!」



 ありったけの笑顔で、自己紹介した。



「僕は……K☆高の二年、神永聖也(かみながせいや)」



 それに答えるみたいに、クシャッと聖也も笑った。



こんな風に笑うんだ。



K☆高は、スポーツに力入れてる、しっかりとした設備と大きなグランドがある、近くの高校。



「ねぇ、聖也。



踊ってくれないかな?」


 あたしは、そんな無神経なお願いをしてみた。




 聖也の言ってた、

「無理な事情……」

その意味はわかんない。


けど、ダンス続けて欲しいもん。



「もう、どうでもいいから……」



 肩の力が抜けきってる感じだった。
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