執事と共に聖夜を。
「どけ、お前何様のつもりだ」

「今はお嬢様が探し物をしておられるので、ご遠慮いただきます」


キャビネットを開けた後、急に部屋に組の部下たちが押しかけてきたのだ。

春樹が、対応の為に部屋を出た。


「ご用件だけ、お伺いいたします」

「何度も言ってんだろうが、ここにある遺品を渡せって言ってんだ」

「遺産の類はすべて処理済、と聞きましたが」

「シラヤナギ先生が言ってんだよ。だから、お前は邪魔だ」

「私は、シラヤナギ様の依頼で動いているお嬢様の命令でここにおります」

「ごちゃごちゃごちゃごちゃうるせえんだよ。とにかく入れろ」

「後ほど、出てきたものをシラヤナギ様にお届けいたします。ここはお引き取りください」

「てめえ誰に口利いてると思ってるんだっ」
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