新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]

「今日は働き過ぎちゃってさ。もう寝るね。お休み」


 シュラフを彼女に投げて床に転がった俺の頭に、いきなりそれが降ってくる。


「貴方が使って下さい。ミルクティーで温まったから、私は大丈夫です」


「駄目だよ。女の子は身体を冷やしちゃいけないんだ。着ときなさい」


 今度は投げ返されないように、シュラフを彼女に押し付けた。


モスグリーンのそれを抱えた彼女が、クスクス笑っている。


「なんだかお爺ちゃんに言われたことソックリ。でも悪いですよ、昨日も寒かったでしょう?」


「いや。俺にはこのダウンのコートが有るから、気にすんな……って、俺がジジイだとぉ?」


「違いますよ。知り合いのお爺ちゃんにも言われたんです、冷やすなって。フフフ」


 彼女は柔らかな表情になって笑った。それに連れ、俺の心臓もドクドク鳴りっ放しだった。



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