新パラレルワールド参加作品=The shadows=天才浅海ユウと凡才月星大豆の奇跡的コラボ[企画]
彼を追ってテントに入ることが出来なかった。
胸にノートPCをかかえたまま、しばらくそこに立ち尽くしていた。
───深先輩が、私のことを気にかけてくれてた……───
あのマンションに幽閉されている私のことを、気にしてくれている人がいるとは夢にも思わなかった。
私が受けている虐待は誰にも気づかれることなく、時々、首輪をつけて散歩をさせてもらうだけの座敷犬のようにして、この生涯を終えるものだとばかり思っていた。
───ましてや、深先輩が……。
手をつないだことしかない人が私を───
私は静かにパソコンをテーブルに置いた。すでにメールが入っている。
恐る恐るクリックした。
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subject;
フウカへ
text;
次元間通話の手順を送る。
久しぶりに君の顔、見せてくれ。
from SIN
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短く素っ気ない文章。
それでも、私には四年前と変わらない先輩の落ち着いた声が聞こえたような気がした。