ストロベリー革命
(天花には怖いものがないのかっ!!)

 天花は日に日に男らしくなってきている。

「早く起きなさーいっ」

 直はしぶしぶベッドから出てウィッグを装着し、セーラー服に着替えようとパジャマに手をかけた。

「…………」

 隣では天花が自分の着替えを見ている。

「……部屋から出てくれない?」

「どうしてー?」

「着替えるからっ!!」

「女の子通しは一緒に着替えられるよー」

「俺は男だっ!!」

 ここは自分の部屋でもあるのに、天花は追い出された。

 部屋の外では、

「直はホントに照れ屋さんだなぁー。可愛いーっ」

 ふふふ、と天花が笑っていた。

 その声は部屋の中まで聞こえており、直を悩ませる種となる。

 可愛いー、とか今まで散々言われてきたけど、天花に言われるのは嬉しくない。

 その前に自分はやっぱり男だと思われていない事がわかった。

 裸も見られていて、腹筋が割れてる事も知られているのに、どうして天花はいつまでも男として見てくれないのか。

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