ストロベリー革命
「ええー、あたし知らない人なんか好きにならないよー」

「なんだって!? この僕を知らないだって!? そんな人がこの世にいていいのか? 僕は茶山花男子校中等部二年、白樺伸一。直のフィアンセであり、この秋生徒会長に就任したんだ。覚えておきたまえ」

 自己紹介を終えた美少年こと伸一は、再び直に迫る。

 直は泣きそうな顔でそれに耐える。

 こんなところで、こんな厄介な奴に正体がバレるワケにはいかないし、天花にも迷惑をかけられない。

「ホントにやめてあげてよー」

 直の表情を見て心配になった天花は、伸一の服の裾を引っ張った。

「君は本当にしつこい子だな。良い子はお家に帰って寝てなさい」

 伸一は天花を払い退け、その反動で天花は顔から地面に突っ込んだ。

「へぶっ!!」

 地面に顔をつけて、そこにへばりつくように転けた。

「天花大丈夫っ!?」

「あんな小娘なんてどうでもいいじゃないか」

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