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「たまには自分で作ったらどうなの」
「……腰がね、痛いんだって」


ようするに、“お前が悪い”って言いたいわけね。回りくどい。


「……はいはい、悪かったね」


でもお前、ホントは立てるだろ。
眠たくて面倒くさいだけなんだって、バレバレだから。
少なくとも俺には。


ため息と共に、ベッドに腕をついて体を起こす。

そのせいで出来た布団とベッドの空間。
すかさず流れ込んできた冷気が肌に触れて、思わず身を震わせた。

丸くなっていた同居人も、また同じだったようで。



「寒い、バカ」


寝起きの声のまま悪態づいて、俺が被っていた分の布団を全部持って行ってしまった。

コイツは人のことなどまったく考えていない、否、考える気もないようだ。


別にいいけどね。知ってるし。



「メグル」


ベッドの下に放り投げておいた部屋着を回収し、袖を通しながら背後の同居人、またの名を居候というそいつに声をかける。




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