ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

「理解したところで」


やっと、微笑んでくれた。

この体勢でそんな顔をされたら、ちょっと勘違いしてしまいそう。


「セクハラだと思われると困るので、念のため。

普段は女性の部下と二人きりになりそうな時は、必ずドアを開けっ放しにしておく」


パーサーの身体が、私から離れた。

また、ソファが揺れる。


私の顔をじっと見てから、目線が下へ移動しているのがわかる。

何ですか?


「今日はちゃんとストッキング穿いてるな。

制服なのにナマ足だった、部屋にのこのこついてきた、いつも自分に笑いかけてきた……。

たとえ何か起きて裁判沙汰になったとしても『同意の上だった』って開き直られる。

だから、隙を作るなって言ってるのだが」


そう言いながら、1201号室のドアを開ける。

だから、昨日もパーサーは自分のお部屋のドアを開けていたんだ、きっと。

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