ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

「ふーん、こういう風になってるんだ」


工藤さんは呑気に周りを眺めて、ニヤニヤしていた。

航海士さん達の部屋の前を通り過ぎた時。



「遅い! メールがないから、心配してた」


Tシャツ姿のパーサーが、進行方向からまっすぐ歩いてきた。

……メール!?

最近毎晩メールしていたのは、コウさん宛て、だよ?


何だっていい、とりあえず、助けて!!


駆け寄って、事情を説明しようとした瞬間。

パーサーは私の身体を引き寄せて、耳元で囁いた。


「今だけ、話を合わせること。

……勤務時間外だしな」


私の後ろにいた工藤さんを見て、すぐに状況を察知してくれたらしい。

頷いて、パーサーの陰に隠れた。


工藤さんと対峙するパーサー。


「裕香ちゃん、またストーカーに狙われたのか。

いつも言ってるだろ、隙がありすぎるって」

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