ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
あっという間に、時間が過ぎた。
「もう11時なので、そろそろ帰ります」
「もうそんな時間か……。
あのさ、上に部屋とってるんだけど……一緒にどう?」
「はい?」
どうって、どういう事!?
前言撤回!
やっぱり軽い人だった!?
こんなにおごってもらって、結構酔ってる私はピンチ?
「な~んてね。冗談だよ。
部屋とってるのはホント。
遠方から来る俺のために、タケルが用意してくれたんだ。
当然ながらシングルだけどさ。
そんな訳で、ロビーまで送っていくよ、裕香ちゃん」
ああ、良かった。
胸をなでおろして、席を立つ。
空いた席に置いてある荷物を持って、気が付いた。
菫からもらったブーケは、さっきよりもずっと軽く感じられた。
真っ白い花は、花嫁の心の清らかさ。
私の心も浄化してくれそうな、いい匂いだった。