ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
「石田! あんまり岩谷に飲ませるなよ。
まだ慣れてないんだからな。
二日酔いと船酔いがダブルで来たら死ぬ目に遭うだろ」
パーサーが、またまた怖い顔でこっちに来た。
確かに、二日酔いと船酔いは絶対ダブっちゃいけない。
「はぁ~い。そういうパーサーは、相変わらず飲まないんですね~。
またウーロン茶だぁ~」
……本当だ。
コウさんはあんなに飲める人なのに、パーサーは『相変わらず』飲まないことになってるの?
「そういう石田は、歓迎会で死ぬ目に遭ったのに懲りないよな」
「いいんだも~ん。今はもう、船酔いしないから、気持ちよく酔えるだけだも~ん」
そんなパーサーと石田さんのやり取りを傍で笑って見ているうちに、歓迎会はお開きになった。
勤務時間が早い私達に、午前様はあり得ないらしい。
まどかと私は、みんなにお礼を言って、ラウンジの後片付けを手伝う。
へろへろに酔っぱらった石田さんを二人で担いでから、部屋に戻った。
結局、パーサーとはほとんど話せなかった。