ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~
いなくなった、という言葉に、ぞくっとした。
聞くのが怖い。
だって、いい話ではないと予想がつくから。
それでも知りたがったのは、私。
最後まで、コウさんの話に向き合わなくては、先に進めない。
「それで、お父さんとお母さんは……?」
伏せられていたコウさんの目が、私を見た。
言おうか言うまいか、迷っているような表情。
「教えてください」
私の覚悟は、揺るがないから。
「……港で見つかったよ。
いつも父を見送った港の岸壁から、車で飛び込んだんだ。
状況から心中として処理された。
遺書には、俺に対する詫びの言葉だけが書かれていた」