ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

想像したら、また泣けてきた。

本当は私が慰めなくちゃいけないのに、ただ涙を流して話を聞くだけ。


大部屋で、ぐっすり眠るおちびちゃん達。

部屋のすみっこで、布団を被って泣いてるコウさんと、それをほっとけない2人のお兄さん。

ひっそりと交わされる、共に苦労してきた仲間の会話。


子ども達は、何も悪くない。

でも、そこでしか生きていけない子ども達は、ここが最後の砦だっていうことを知っているから、必死に我慢する。

辛くても、声をあげて泣くことすらできない。

ただ、周りに気を遣って、ひっそりと涙を流すだけ。

年齢が上がればいろんなことが理解できるようになるから、ますます自分の置かれた環境に絶望して泣きたくなるはずなのに。

『辛いのは自分だけじゃない』

そう言い聞かせて、必死に堪えて生活している子ども達。


今まで、そういった世界はTVのドキュメンタリーでしか知らなかった。

初めて、リアルな感情を持つ子ども達の辛さを目の当たりにして、魂が揺さぶられるほどの衝撃を受けた私。


それを見越して、コウさんは今までずっと、うまくはぐらかしていたんだよね……。

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