【短】ラストからスタートするラブ
「……右の人…元彼」


『えっ!?』


三人の声が重なり、顔を上げなくても驚いてる表情が目に浮かぶ。


この三年間、連絡を取ることもなければ、偶然会うことなんてなかったのに。

どうして今更…。


「左の人がこっちに向かってくるんだけど…」


その賢一の声に顔を上げると、見たことある人が近付いてきた。


「真希ちゃん久しぶり。俺のこと覚えてる?」


「……田辺先輩」


元彼と高校のときから仲がいい人だ。

だとすると、三人組のあと一人は来島先輩か。


「よかった!いきなりごめんね。男の子のどっちか彼氏?」


「いえ、友達です」


「じゃあ今、彼氏いる?」


何でそんなことを聞くのか疑問に思いながら、とりあえず”いません”と答えた。
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