特別機関『GQ』!!
「あなたは、チャンスを目の前にしながら、逃げるなんてことはできない。」
「………」
「でしょう?」
シュンは口元に笑みを浮かべた。
「…図星だって」
心を読みとったのかシュンの代わりに心が答える。
「…まあいい。逃げられないのはお前らも一緒だ。一気に片をつけようじゃないか…‼」
シュンはそう言い放つと消えた。
「………。」
私は右足を軸にして回し蹴りを決めた。
ズザァァァァァ
シュンの体が屋上を滑る。
「あ、当たった。」
「チィ‼」
再びシュンが消えるが、すかさず心の頭の後ろをめがけて蹴る。
「ガッ…‼」
「あのさぁシュン。バレバレ。」
「なぜ…」
「殺気が隠しきれてない。
警察に居る分、殺気には敏感に反応できちゃうから。」
私は腰に手を当ててため息をついた。