氷の壁 -あなたとの距離- 【中編】
「いかにも真面目ーってかんじじゃない?スカート長いしっ」

「そうかもね・・・」


わたしはそういう会話が苦手だ。


人のことを悪く言いたくない。


・・・いい子ぶってるとか言われるのは嫌だから、適当に受け流してるけど・・・。



「あ、こっち向いた。見えたのかな、クラス」

「メガネしてるもんねぇ。よく見えるんじゃない?」



顔だちを見ても、ぶっちゃけ、とくに印象はなかった。


唯いいコそうだなって。


それだけだ。



「あのこさぁ、友達できるかな?」

「詩織、急にどうしたの?」



そんなキャラじゃないのに。



いつも地味な子には関わらないのに。
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