分岐

漆黒

俺は負の感情だ。

黒いのもそのイメージもありのままだ。
何処も良い所が無い。

だが、雄亮の感情を抑制する事が出来る。



雄亮はいつも我慢していた。父の暴力に耐え、やり場の無い怒りを溜め込んでは消化不良を起こしていた。
だから、俺は誕生した。

その俺が自我を持ってしまったのだ。


雄亮を侵してしまう存在に俺が変容してしまった。



俺の存在理由。

雄亮を守ること。

雄亮を雄亮として保つ事。







俺は、雄亮に伝えなくてはならない。
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