「のーたいとる。」*アンパンマン恋愛バージョン


丸い顔のヒーローは、オレンジ色の彼女の頭を撫で、黒い姿の彼を探す事を快諾(かいだく)してくれたのだった。

工場長と助手は留守番だ。

それに、いつ香辛料のヒーローが帰ってくるかは分からない。

パン工場を留守にする訳にはいかないのだ。

「じゃあ、ぼくはこっちを探すね! 君たちは向こうを!」

「それではあんぱんまん、またあとで会いましょう」

白いヒーローは、オレンジ色の彼女に「大丈夫ですよ」と言い聞かせるだけで何もしなかった。

それはとても優しい暖かな言葉だったが、オレンジ色の彼女の心の鐘を響かせるものではなかった。自分の気持ち、感情が脳に流れ込み始めている。

理解し始めている。

今、会いたい人物。それは黒い彼だ。




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