「のーたいとる。」*アンパンマン恋愛バージョン
朝になった。

オレンジ色の彼女の為に朝食を作ってやり、起こさずに秘密基地を抜け出した。

UFOで飛んで行き、パン工場のポストに手紙を入れたのだった。

果たし状、と書かれたその宛先は例のヒーローと、その仲間だ。


何も知らぬ顔をして黒い姿の彼は秘密基地に戻ってきた。

オレンジ姿の彼女がシャワーを浴びているようだった。

がらがら、とわざと音を立てて中に入る。

水をはじいている彼女の肌は、すべすべとしていていい香りがした。

甘い、頭脳がとろけてしまいそうになる、そんな香りだった。

「ばいきんまん! のぞかないで!」

「はっひっふっへっほー! ちょっと話があるんだ」

「なによ!」

「しょくぱんまんと同棲(どうせい)できたら、どれくらい嬉しいんだ?」

「そうねえ。ここにいるよりも随分といいでしょうね」

「そうかそうか。俺が、この俺様が! その夢叶えてやるぜ!」

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