月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐
『あっ!!!
今のウァルド遅だしちゃうん!?』
『馬鹿か。
お前の目はどこについてる?』
『遅だし。』
『………。』
そうして口論はあったものの、なんとか順番は決まったようで、一日目はグレネディア、二日目は仁、三日目はウァルドだそうだ
『明日は俺、ね。
よろしく、シルフィア。』
ふわりと笑うグレネディアの表情は嬉しそうで、私はこんなゲームみたいなことやめにしようなんて言えなくなる
『ほんまくやしい!
二日目かぁ〜、サンタさん、早めのプレゼントは俺にはくれへんのか…。』
『そんな魔法みたいなこと、人間ができるわけない。』
『俺はサンタさんにお願いしてんねや!』
『だから、サンタクロースは人間。
もともと、サンタクロースは、キリスト教の聖師父の奇蹟者聖ニコライ(ニコラウス)の伝説が起源とされるから、サンタは人間だし、まず今生きてない。』
仁の問いにグレネディアは淡々と答える