月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐




私は慌てて着替えて、ドアを開ける


と、そこには顔を綻ばせたグレネディアがいた


『シルフィア、可愛い。』


ウァルドから普段言われ慣れてない言葉なので、徐々に顔がほてりだす


「と、とにかく出発しよ。
ね、ね?」

『はい、じゃあ。』


そういってグレネディアは手を差し出してきた

「え…。」


『手を繋ぐのは当然。
今日は俺がエスコートしてあげる。』


どうしてこんなことになったのか

私はウァルドとクリスマスを過ごしたかっただけなのに


これでは心臓がいくつあっても足りないよ…




私はそっと差し出された手に自分の手を重ねたのだった






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