月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐
「もう、無茶苦茶だよ。」
『そう?』
結構遠くまできたので、もう大丈夫だろうと私は走る速度を緩める
「でも…怖かった……、ありがとう。
助けてくれて。」
『助けるのは当然でしょ。』
柔らかく微笑む笑顔に、私は先程の恐怖が和らぎ、ほっと安心する
「あ、結構遠くまで連れて走っちゃったけど…これからどうするの?」
『あそこに教会がある。
入ろ。』
「教会?」
グレネディアが指差した方向をみると、立派な教会が建っていた
『人間界、結構空気悪いし。
あっこなら少しはまし。』
「そうなんだ…。
わかった、行こう?」
『きちんと手入れしてる教会なら良いな。』
こうして私たちは教会に向かって足を進めたのだった