月光狂想曲Ⅱ‐悪魔の花嫁‐
「おっきー!!!」
『俺の家ほどじゃないけど。』
「それは…、当たり前だよ、だってグレネディアは本当の天使なんだから。」
『入れそ?』
「わかんない。」
私はとりあえず大きな扉に向かって言う
「すいません!
見学してもいいですか!?」
その途端、ドサドサッと大きな音がして頼りない声が返ってくる
「は…、はぁいぃい!
どうぞぉお…!!」
「とりあえず入って良いみたい。」
『じゃあ遠慮なく。』
私とグレネディアは扉を開ける
すると、祭壇の前には散らばった大量の聖書と眼鏡を探す男の子がいた
「あの、これ。」
私は駆け寄って、取り敢えず近くにあった眼鏡を彼に差し渡す
「あっ、ありがとうございますっ!!」
わっ、綺麗な顔立ち
ボサボサの前髪に隠れてまったく見えなかった瞳が現れて、遠慮がちに微笑む