恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏
「それは……ナイ、と思う」

自分に言い聞かせるように言ってはみるけど、

なんだか弱々しい声で、説得力がない。

「ホラ、あのコだよね。同じクラスになったコトないから、名前知らないけど」




レナが差す方向を見ると、

早めに昼食を食べおえたのか、昼食会場を出ていく、ギャルのグループが目に入ってくる。




……えっ?

その塊を見て、一瞬呼吸が止まりそうになった。

……ウソ。

確かにその中には、神原さんがいた。

私たちの班の真横の通路をすり抜けて行ったから、間違いない。




でも……でもね。

神原さんは、

なぜか……

昨日の朝、当麻くんが持っていた……

キャップをかぶっていた。



心臓がドクッと大きく波打つ。

どうして?

まさか……貸してあげたとか?

自分に気があるってわかってる相手に

そういうコトするって……。

理解できなくて、頭が混乱してくる。



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