モテ彼×ブキヨウ彼女
改めて自分の失態を恥じたところで、あたしはふと思い出した。
「そう言えば神崎君、なんであの日、小春ちゃんと一緒だったの?」
そう。全てはあの日のデートキャンセルから始まった。
確か、あたしと凪ちゃんがいたカフェ近くの雑貨屋さんから2人が出て来たんだよね。
「神崎君……?」
ほんのり頬を赤く染め、あたしから目を反らすと神崎君はボソッと呟く。
「今日のためだよ」
「今日……?」
「うん。今日は何が何でも、円香に会いたかったんだ。
まさか倒れるなんて思ってなかったけど(笑)」
そう言いながら、枕元に置いてあった鞄から何かを取り出してあたしに差し出した。
それは、顔くらいの大きさで可愛くラッピングされている。
「円香……
17歳の誕生日おめでとう」