独身マン
「お前さ~。 一応職場の人なんだから・・・」


「あー、そうーですねー!」


「何キレてんだよ」


「キレてないですー」



拓也は机のすみに置いてある、灰皿に手を延ばしながら言った。



「でも俺の場合さー、逆にイヤな奴の番号は登録しておくよ? だって知らずに電話でちゃったら嫌だし」



すると美紀子がさえの携帯電話を見たまま、拓也を指差した。



「あー。 あたしもそうだなー」


「なー?」



2人は顔を見合わせ共感しあう。



「確かにそうだけどー。 でもそれって、結構田端さんに失礼じゃない? かばってないし」


「んー。 確かに・・・」



ま、イヤなもんはイヤなんだな。 と拓也がいったとき、美紀子が爆笑しだした。



「ちょっと待って! “レレレのレ”だって! サイテー!」



ギャハハハハハ!



「あ? レレレのレって?」


「え? 知らない?」




美紀子はさえに携帯電話をかえした。



「ホラ! 件名のところ、Re:R;eReのReってかいてある」


「いーやー!!!!!」



さえも大ウケ。
< 153 / 258 >

この作品をシェア

pagetop