独身マン
(アンタは春海ちゃんのなんなの?)


腹がたったから、さえは思わず入れてしまった。



返事


『春海ちゃんなら私と今旅行にきてますけど』



フン! と鼻息を出したくなるほど気分を害したさえ。 春海が戻ってきたら、このことを言ってやろうと思った。  



(バっカじゃないの。 1人で勝手に思い込んで慌ててさ)



しかも偶然とはいえ、一緒にいた2人に連絡していたところがまた恥ずかしい。



「おまたせ~」



春海が戻ってきた。 さえはすぐに正義からのメールを見せた。



「ねー、見てよこれ・・・。 最低だよ」



春海は「なになに?」と何も知らずに見る。



「・・・」


「お前は春海ちゃんの彼氏か?って感じじゃない?」



さえは「ははは」と笑った。



春海はただ黙って文章を見ている。 少し怖い。



「・・・えー、ヤダ~・・・」



春海は珍しく顔が怒っていた。 正義に対して相当イメージダウンした。 
< 188 / 258 >

この作品をシェア

pagetop