独身マン
「そーいえばさ。 拓也くんは彼女とどうなの?」



さっきからずっと黙りこくっている拓也に可南子が問う。 するとあかねが飛び起きた。



「は? アンタ彼女いたの?」


「いたよ」


「は~。 アンタってスグ彼女できるのね。 なんでよー」


「別れたけど」


「えーーー!」



由美とあかねと美紀子と可南子は同時に声をだした。



「別れるのも出会うのも早すぎじゃない?」


「しかたねーじゃん。 振られたんだから」



拓也はほんのり笑っているが、内心は傷ついてそうだ。 するとそこでまた課長がでしゃばる。



「お前なぁ、ガキじゃねーんだからよ。 ちゃんとしろよ。 もう30いってんだろ?」


「はぁ」



拓也は顔が怒っていた。 無表情でちょっと恐い。
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