獅子の生きる道
青いクリスタルに近寄るとくすんで見える。

力を要れずに触れてみると、クリスタルは発光し、ゆっくりとその場で回り始める。

しかし、それ以上の変化はないようだ。

何かのスイッチかもしれない。

変化がない以上、ここにいても意味はないだろう。

隣にある宝箱を開ける。

カギはかかっておらず、罠も仕掛けられていないようだ。

中には紅い球が一つだけ入っている。

どうやら回復剤や体力を回復させる薬品ではない。

後々に必要になってくる物なのか。

だとすると、おいそれと捨てるわけにもいかずポケットに仕舞いこんだ。

用がなくなり、二階へと降りると魔族が復活している。

階段までの必要な分の魔族を始末し、もう一つの階段へとたどり着く。

三階へたどり着くと一本道だ。

魔族達が飛び交う奥には扉がたたずんでいた。

「案外、近いな」

扉だけを見つめて、足を踏み出す。

獅子奮迅の如く、魔族を蹴散らしあっという間に扉の前にたどり着いた。

回復剤などの残りは、そこそこある。

レベルもあれから一つあがったようだ。

「ふう」

一息つくと、扉を押してみる。

扉の向こうは広間のような部屋で、奥にはフードを被った者が鎌を持って大きな椅子に座して、俺を見ている。

「来たか、人間」

立ち上がることもなく、億劫に言葉を吐いた。
< 19 / 29 >

この作品をシェア

pagetop