俺様アイドルとオタク女のキケンな関係


「もぅ〜、玲は夢見すぎなの。」


そして、あたしはゆっくりと目を閉じ、諭すようにこの言葉を口にした。


「この現実こそ、世の常、人の常。リアルの常というものなのだよ、玲くん。」


わぁ、さっきのキマったよね!

かっこよかったよね、あたし!!


なのに玲は究極にしかめっ面してる。


何でよぉ?


「まあまあ、玲ちゃん。チャンスはいっぱいあるよ。」


右隣を歩くエマちんがあたしとは打って変わって天使のように玲を励ます。


いい子だねぇ、こんな夢見すぎな乙女にも。


「ありがとー、絵麻!」


あたしを飛び越して、玲がエマちんに抱きつく。



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