BEST FRIEND
「違うって。大切なものにはずっと触れてたいって思うだろ?」
「……」
また無責任にそんな事言う。屈託のない子供のような笑顔でそんな事言われたら、また心が騒ぎ出してしまう。
「ホント夏海って口が上手いよね。そのせいで何人の女の子が泣いて来たことやら…」
「ど、どういう意味だよ」
「教えなーい。さー冬馬達の所に行こうっと」
「あ、おい、待てよ」
その場から立ち去るハルを夏海は追いかけて来るが、ハルは止まらなかった。
待ってたって何も手に入らない。ただ淡い期待を胸に抱いてあなたを待ってても、あなたは私の所に来てくれない。だから私は、私の心に言った。
もう待つのは止めよう、と。
< 203 / 273 >

この作品をシェア

pagetop