ただ君だけを。
正直…




「行きたくない」




適当に部屋の奥にあるソファーに座ってテレビをつける。




「いいじゃん。まだ11時だよ。昼までに戻ってくれば大丈夫だって!」





どうしても俺を連れて行きたいらしい。




ずいっと顔を俺に近づける。






「俺じゃなくてもいいじゃん。彼氏連れてけば」





「ダメなの!だって風紀委員で仕事があるって…」





とうとう目に涙を浮かべて体を震わせはじめた。



……好きな女にそんなことされて放っておける男がいたら、是非見てみたい。




適当にテレビのチャンネルを変えていた手を止めて、ソファーから立ち上がる。








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